ピヨ彦モデルpart9

2015-01-31
さて、今回はピヨ彦モデルのキモ部分の加工です
玄人様方は考えもしないであろう愚行
チョッと長くなりますが一気にイキます。


到着したこのブリッジ

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『Hipshot A style』
質量も稼げて見た目もボディに合ってるという
高橋センセのアドバイスです

元々付いていたバダスと同じく質量を稼ぐブラス仕様で
実測でバダスⅡが225g、ヒップショットが263gと
バダスⅡより重いとは意外でした。


コレを現物合わせにて
ネジ穴をボディにトレース

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画像ではコントロールプレートが切り出されていますが
これは次回にでも説明します。
またスロープのツバ出しネック対応部分の彫り込みもご確認いただけるかと思います。


できるだけ正確にトレースするために
先にネックを確実にセットして採寸する必要があって
ボディバックプレートを先に造っていたわけで

トレースした丸印が8個あるのは
弦を裏通しにするためです。


トレース出来たらボディを加工
裏通しブッシュ用に二段彫りします

IMG_0620.jpg

一般的な弦の裏通し化の狙いとしましては
弦・サドル及びブリッジ・ボディの密着度を上げ
押弦タッチを硬く(特にピヨ彦はカッチカチが好みだとか)
ボディにダイレクトに振動を伝えるということだと認識してます。


しかしこのピヨ彦モデルでは
タッチを硬くすることはもちろん
弦とバックプレートをダイレクトに繋げることにより
ナットからブリッジまでの
弦を支える部分の一体化と重量化が主な目的で

バックプレートの効果を倍増出来ないかな?
ボディ鳴りでの弦振動ロス分を少なく出来ないかな?
要するにビーンビーンがギーンギーンにならないかな?

と言うのが主な目的です。

元々このベースは軽量アッシュボディで
しかも随分弾きこまれておりましたので
ネックもボディも随分よく鳴っていましたが
逆にその鳴りを殺しにいくというある意味愚行でして

元々が重い材やら硬い材のベースボディなら
こんなことは考えなかったと思います。


そしてバックプレートも加工

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多少ずれていたり加工が汚いのはお許しください。

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ブッシュはツバ有りタイプを使い
径の違うドリルで二段に開けた穴に
ブッシュをフラッシュマウントできるように加工しています
こんなの飛び出ていたら邪魔ですもんね。

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こんな感じです。


さらにブリッジも加工します

IMG_0626.jpg

標準で4点留めのブリッジですが
ネック側に2つネジ穴を追加して計6点留めに

さらにネジ頭がサドルの邪魔にならないように
ほんの少し深く広げています

IMG_0627.jpg

そしてネック側2点をビス留めに
ボディエンド側4点をボルト留めにしようという作戦で

IMG_0631.jpg


ブリッジのボルトがバックプレートに当たる位置に
穴をあけてタップ加工してボルトが留まるようにしています
3mm厚あるのでトルクを受けるには充分でしょう

前出のボディ加工画像で穴が8個あいていたのはこのためです。


つまりは

ボディエンド寄りブリッジ側から皿頭のボルトでバックプレートに4点留めと
ネック寄りブリッジ側から皿頭のビスでボディに2点留めして
さらに弦をバックプレートまで裏通してしまおうという

ブリッジとバックプレートと弦で
ボディをがっちりサンドイッチしてしまおうという

これぞ素人考えの極みといったところでしょうか。


私がイメージしたのは
ストラトのイナーシャブロックで
ボディへの振動伝達とバックプレートへの振動伝達を
ネジの締め具合で分散できたら上手く調整できんじゃないのかな?

なんて考えたわけです。


実際取り付けた画像がコチラ

IMG_0667.jpg

ゴツいですね

IMG_0668.jpg

ブリッジボルトは少し長めのモノを用意して
バックプレートから飛び出た分はサンダーでカットしています。


んー


なんだかどんどんエグい感じの
一見いかにも専門的な加工をしているように見えますが
今回のピヨ彦モデル製作で使用した機材で
特別に高価なものはありませんし
特別難しい加工をしているわけではありません。

ベビーサンダーは5千円くらいで十分ありますし
ボール盤も卓上で1万円未満のものです。

あとはだいたい消耗品系で
ドリルの刃はセットモノの安いやつですし
サンダーの刃(砥石)も特別なモノではございません。

バンドソーやトリマー、エンドミルなんかを使えば
もっと楽にもっとキレイに加工はできるはずですし
そんな技術を持っている方は沢山おられると思います。

ただ『扱いが多少慣れてる』だけでして
アイデアとキッカケと勇気次第で
どなたでも挑戦できるものだと思います。


もちろん

値段も高くそのままでも十分使える楽器を
素人レベルの思い付きと工作で
ギッタンギッタンに切り刻むなんてことが
『常軌を逸して』いることも重々承知しておりますが

私より数倍常軌を逸したオーナーである
ピヨ彦の『唯一無二』を実現するために
私なりに応える気持ちで誠心誠意考え足掻いた結果でして。

例えばバックプレートなんか無くても
スルーネックとボディ材選定をし
最初から全て造り込んでしまえば
楽器としてはもっと完成度の高いモノになるんでしょうけど

それでは2年ローンを苦労して払い切り
最高に惚れこんで弾き倒してきた愛機を
バラバラにして持ってきたピヨ彦の心意気
『俺の唯一無二を形にしてくれるだろう』に

もっといえば『任せた』の一言に応えることは
到底出来ないと考えたからです。


選んでもらったわけですからね、オレ。


ピヨ彦の『唯一無二』にはオレの『唯一無二』で
バカにはバカで応えないとバカなりに失礼かと

なんにせよ弟みたいなもんなんで。


でもなぁ…

ピヨ彦ほどのベーシストなら上手く立ち回れば
オーダーでシグネイチャーモデルもできたろうに。


まぁ…

実際「任せた」なんて一言もいわれてないんですけどね


そう思うわけです。

つじ
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