Jimisen Project part7

2017-05-25
ボディの処理が終わったので
塗装工程に入りました

毎度お世話になっている
『Jerry's Auto Restoration』に持ち込み
ロータスヨーロッパとカウンタックの前で作業

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エエ景色...



すんごい薄くですけど
サンディングシーラー入れました
やっぱりソリッドで塗れるほど整わなかったです

んで以前作っていただいた色見本を見ながら

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調色しては

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確認して

近くなったらテスト用紙に吹いてみて再度調整
一気にやらずに何度か繰り返して近づけて行きます

このフィエスタレッドは純正色を調合してもらったわけではなく
あくまで現存するホンモノ(の欠片)の画像から調色

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ホワイトスプレーがかかっていなくて
燃えてなさそうで一番劣化が少なそうな
ピックガードに隠れる部分を参考に

シロウトには全く分からないレベルでの調整が続き
最終決定したら

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塗装ブースに入れて準備完了
本業は車のレストア屋さんなんで
ギター一本だと広くて明るいです
全点灯してないんですけどね

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中村さんは何塗るにも手を抜かない方なので
いつも本気で遊びに付き合っていただいてます
ありがとうございます!

1964年のソリッドカラーの塗装方法に倣い

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下色にホワイトを薄く入れ

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調色したフィエスタレッドを入れたら
クリアを乗せます

ブースに社会のゴミが入ると
塗装面にもゴミがつく可能性がありますので
私はブースの窓から見学しながら撮影

木材は遠赤外線で強制乾燥させると
塗装が沸いたり浮いたりするので
一昼夜放置してブースから出すそうです

目安として一週間乾かしたら大丈夫ということで
普通ならば次はパーツの組み込みなのですが
このギターは次の塗装工程に移ります

そう

『モンタレーパーフェクトミラー仕様』
このギターの塗装はここからが本番

あ...

パーフェクトって言っちゃった。


ハードル高いな


そう思うわけです。

つじ
tag :

初めてのFender USA part3

2017-05-23
組み上がりましたので
早速かっちゃんさんと待ち合わせて
都内某スタジオにて『大きい音』で試奏していただきました。


自分で調整をされる方は
調整は必ず大きい音(ライブの時くらい)で
クリーンから調整しましょう
調整や耳に自信のある方は別ですが
大きい音での微調整は小さい音での微調整より
分かりやすいですよ

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我が家では
Toneking Imperial MKⅡ
(フルチューブ20w・12inch1発のデラリバ相応)
フルテンクリーン~ドライブで調整しています

防音室もないのに随分と近所迷惑な話ですが
こんな野郎が近所に住んでいるというだけで充分迷惑なので
その辺りはご近所さんに甘えています。


しかし

まさかかっちゃんさんと二人でスタジオ入るなんて...

俺は『音』出してませんがw


IMG_9225.jpg

まずはある程度のセッティングをして持って行き
クリーンからドライブまで一通り試奏していただいたわけですが

『なるほどねー納得』



私が調整の際に気にしていた部分
『気になっていたローミッドのヌケ』
『巻弦とプレーン弦とのバランス』
『全体的なパンチ』
が気持ち良くなったとご評価いただきました。


そして

簡単に調整可能なトレモロスプリングを
交換・張り調整して試していただきましたが

音の張りと広がり
クリーンとドライブのバランスを取り
数本交換で落ち着きました

サドルのイモネジなんかも持って行っていたのですが
そこは交換せずとも違和感なくバランスよく鳴っていましたので
初期設定のままで良かったみたいです。


ピックアップ調整も然り
フレーズやジャンルによって
ピッキングを変えられるのは知っていましたので
そのオイシイダイナミクスが表現できるように
セッティングできたのではないかと思います

正直いいますと
ハイパワーピックアップは経験不足でして
クオーターパウンダーの調整には少し手こずりましたけど...

この辺りは
かっちゃんさんの好みの音をうまく『(あくまで)想定』できたからこそ
初期設定の狙いが絞れたのではないかな?との自画自賛デス。


参考のために持って行った
コリーナストラトも試奏していただき

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ピックアップパワーやセッティングによる
味付けの違いも体感していただきながら
説明させていただきました。


しかしね...


上手い人のギターはいくら聞いていても飽きない
さらにジャンルを問わずギターを歌わせて弾く方なんで
リビングで読書をしながら鼻歌を聴いている様な
ゆっくりとした風が体を抜けるような気分で聴いておりました

『こんな風にギターが弾けたらなぁ...』

しばし調整を忘れて聞き入ってしまっていたのはナイショですw


んで以て引き渡し完了

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とはいってもこれはイニシャル設定でして
ここからどう詰めていくかというのも楽しいところで
今後の調整やご相談や他のギターについても
いつでもやらせてもらう旨お伝えしお別れを致しました。


ご帰宅されてから頂きましたメールには

いつもの場所で弾いたところ、
生音の鳴りにあらためてびっくりしています
隣で聞いていたカミさんが
「倍くらいの音がでてるね
(ボディ側の元のギターの)癖がとれてまとまったね
(力まず)楽に弾けてるね」

という大変嬉しい感想をいただきました

ウチでも(ヨメさんが)そうですが
本人は音楽をやらなくても
一番近くで一番聴いている方がおっしゃられる感想は
時にビックリするほど的を得ていることも多いですので
凄く嬉しかったです。


今回は

藤江さんのプロトタイプの池袋Admデビューに
プロト機の音確認のために見に行ったタイミングで
これまた25年来のお見知りおきをいただいていた私のレジェンドと
初めてに近いくらい『音』について濃いお話をさせていただきまして
大切なギターを調整改造のために
お預かりさせていただくことになりました

知り合ってから随分と時間は経ちましたが

これは藤江さんのギターと同じく
『今のこのタイミング』でないと実現し得なかったことですし
25年前からお見知りおきいただいていたからこその
『嬉しいご縁』だと思っております

今回も
『不思議なタイミング』で
『不思議なご縁』をいただきました
池袋Adm並びにオーナー藤江さんは
やはり私のロックの

つまりは私の生き様の源流でございます

このギターで
『マルイチのかっちゃんさんのロックがロール』すると思うと
色々な想いが交錯してとても感慨深く
今回関わらせていただきましたことを
とても有り難く恐悦至極でございます

かっちゃんさん、藤江さんありがとうございました!

私にとっては
かっちゃんさんや藤江さんのギターを弄れることは
クラプトンのギターを調整するより嬉しいんです
そんなことは全く以て有り得ませんがね。


理解してくれとは申しませんが

『クラフトマンではなくシロウト』
だからこその楽しみが

私にはあるんですよ


そう思うわけです。

つじ
tag :

初めてのFender USA part2

2017-05-22
そそ...

そんなわけで調整させてもらうことになったんです
とは言ってもそんな難しいことはしてませんが

ライブ聴いていても調整イメージは湧きましたし
触らせていただいた時点で素性の良さは感じました
そして藤江さんからの前情報で
『気に入ったモノを諸事情でニコイチに...』
なんて話も聞いていたので
見た目や触り心地だけでなく

特にネックなんかは
弾ける人が気持ちイイってことは
鳴りや伝わり方も気持ちイイんだろうなと

なので

ウチでも速攻試奏チェックして
バラシて加工して組み直しをしたわけです。


まずは最重要事項の...


ネックポケット部分


この子はネックもボディもよく鳴っていたのですが
生鳴りに一体感がなく響きはするけどヌケてこない

そんな感じでしたので

『よく鳴っているネック』と『よく鳴っているボディ』を
ビッタリ合わせて弦振動をしっかり受け止め
鳴りの一体感を出してあげようという目的です

ではスルーネックやセットネックの方が
楽器として優れているかといえばそうではなく
ネジ留めにしか鳴らせない音もあると思っていますが

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自作のシムが入っていましたが
シムの入ってる音もFenderの音として認識はしているのですが
個人的好みでいうとあまり好きじゃありません
というよりシムで影響する音の減退が
自分的には気持ち良くないとでもいいますか...
減退の調整は他の部分でした方がコントロールしやすいというか
角度の調整は仕込み角をつけて削った方が良いと思っています

ネックポケットに関しては
余計なものは極力避けてボディとネックの面を
キレイに合わせてあげることが重要だと思ってます

その際ラベルを剥がしてしまうことや
シリアルが消える可能性もご了承いただきましたので

ネック側はラベルを剥がして面出し

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ボディ側もクリーニングして面出し

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傷一つないくらいまで面を出したら
ネック仕込みの深さが大幅に変わりますし
そこまでビタビタにしなくても『木』という素材は
ある程度は呑み込んでくれます

その際に側面の接触はもちろん影響はありますが
そんなに重要ではないと考えています

例えばこのボディとネックの組み合わせでは
サイドに1mm近くの隙間がありますが
隙間なんてモロともしない鳴りの一体感が確認できています


しっかり鳴りの統一感が出てきましたので
ここで音質のチューニング


さらにネックプレートを厚くて重めのものに変更

IMG_9212.jpg

ヌケないミッドローの芯を出してやろうという目的です

読者様におかれましては
アドバイスはできますが個体差もあり
ご自分で試されるのが良いと思われます
素材に関してそんな種類ないと思いますし
ネジの締め方でも確実に音は変わりますから
気になったなら是非試してみてください


続きまして弦を支える部分


ヘッド側はペグの増し締めとナット加工

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増し締めは手トルクで十分だと思っています
ガタガタいってたり緩みかけていたりすると
チューニングも安定しませんし余計な共振も出ます

ナットはより伝達効率をよくするためのチョッとした加工です
必要無いっちゃないほどですが
見ぬフリするのは気持ち悪いので


イナーシャブロック部分


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重量のあるしっかりした鉄製イナーシャブロックですが
少々合わせ面が汚れております

IMG_9199.jpg

ブリッジプレートの裏をある程度面出しして
ブロック側は合わせ部分の塗装を剥いで面出し

これもネックポケットと同じく
傷が消えるまでやると重量が変わるので
ある程度までの仕上げです

ナットと同じく伝達効率をよくするためのチョッとした加工です
必要無いっちゃないほどですが
やはり見ぬフリするのは気持ち悪いので

カラハムなんかだとココはフライスで加工してありますしね


ダイキャストサドルも長穴加工


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サドル穴淵に弦が接触していたので
弦が接触しなくなる程度に長穴加工して
とりあえずは少し様子をみてみることにしましたが...


響きはマシになるもののイマイチパンチが出ず
ローミッドの食い付きも悪いような気がしましたので


相談のうえでブリッジサドルを交換


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画像下の元々ついていたダイキャストサドルから
画像上のスチールプレスタイプに変更
重量的にはプレスの方が軽いですが
素材としては圧倒的に硬いです

IMG_9217.jpg

これによりストラトらしい鋭いアタックと
メイプル+アッシュらしいバイト感が出ました
スチール特有の倍音も出てきましたので
音に立体感が出たように思います

やはり弦を支える部分の変更は効果が大きいですね

またブリッジ側の微調整としてサドルのイモネジを
先穴タイプ・コーンポイント・オーバルポイントと試して
各弦の響きのバランスを取りました


最終的に

ピックガードのバカ穴になったところを埋め戻したり
各部のネジの締め込み調整をしたりしながら
アンプを通してピックアップの高さを調節

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カスタムショップのピックアップと
クオーターパウンダーのバランスで一時悶絶しましたが
かっちゃんさんに使いどころを聴いて納得
特殊配線の理由も理解できました

そんなこんなで
このストラトのナカナカ美味しいところが
自分なりにうまく出せたんではないかと思います

さて次回は試奏編ですが


レジェンドに気に入ってもらえるかどうか


そう思うわけです。

つじ
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初めてのFender USA part1

2017-05-21
Jimisenプロトタイプの
池袋Admデビューを見に行った時に

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オーナーの生誕祭ということで
やはり古くからの藤江さんとのお付き合いがある
手練れバンドさんがほとんどだった訳ですよ

その中でも特に古く
それこそ藤江さんと同じくらいかな?
お見知りおきいただいてからやっぱ25年以上ですかね

『マルイチ』

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久しぶりに見たけどもうね...

『ずーっとロックンロール』
知り合ってからチットもブレない

ロックンロールって一言でいっても
昭和歌謡だったり
王道ロックンロールだったり
70年代ハードロックだったり
エッセンスとしては盛りだくさんなんですが
Vo.マルさんのフィルターが掛かれば
画像の通りの仕上がりです

そして誤解を承知でいいますと
当時はなにより

『かっちゃんさんのギターにシビれた』

もんです。


池袋Admに通い始めた四半世紀前
『ヘタッピでも俺が一番格好いい』
なんて若気の至りが全開していた時期に
Admで衝撃の大人3人と出会いまして

それが

池袋AdmのオーナーJimisenこと『藤江さん』
ボンバーズ&チャランボーの『ペロさん』
マルイチの『かっちゃんさん』

『俺的池袋Admの三大ギターレジェンド』

です。


『藤江さん』の生き様から奏でるギターは
『時にねじ伏せ時になだめ』の『乗りこなすコントロール』
猛獣使いのようにマーシャルを鳴らして
ロックのイロハを教えていただきましたし

『ペロさん』の圧倒的なカッティングは
『ヒーヒーいうまで鳴かせ』る『鬼畜責め』
大好きだった村八分の様な衝撃を受け
トーンのなんたるやを刷り込んでいただきました

そして

『かっちゃんさん』の歌うギターはとても気持ち良く
『メロディックで情緒に溢れ』て『柔よく剛を制する』
ロックギターってこんな風にも表現できるんだと
洋楽にカブれていた私の音楽に対する見方を
180度変えていただきました

この御三方に対し
『音量と勢いしか上げれなかった私』は
悔しさを通り越して神々しいものを見てるかのような
そんな感覚になったのを今でも覚えています

ま、

ワタクシ今ではスッカリ歳食っちゃって
『音量しか上げれなく』なっちゃいましたけど。


話は戻りまして...


ライブ後にかっちゃんさんと
プロトタイプの事や自分なりの調整の仕方なんかを
ギター抱えてゆっくりお話しさせて頂きまして
ウチに帰ったらあったんですよ

コレが!

【Fender American Vintage '57 Stratocaster Reissue
 with 25th Anniversary Neck】

IMG_9172.jpg

そうです

調子に乗って預かっちゃったんですね
藤江さんの時も調子に乗っちゃったわけですが

いきなりレジェンド二人ですか!?

と、まぁ

そんなプレッシャーより
藤江さんとかっちゃんさんには
良いご縁を繋いでいただいたことに感謝しつつ
頂いたこのタイミングという偶然を必然に変えるべく
颯爽と

『持って帰ってイイですか?』

なんて言っちゃったわけですねw

ところが

藤江さんのケースと圧倒的に違うところは
多少の不満はあれども
『気に入って現在も使っているギター』で
『失敗したら無かったことに…は出来ない』という

しっかしレジェンドがこんなシロウトに


大事なギターをよく預けてくれたな


そう思うわけです。

つじ
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Jimisen Project 番外編 Prototype まとめ

2017-05-18
今回作らせていただきました

『Jimisenプロトタイプ』

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【撮影:渡邊真様 2017/5/12】

さかのぼりまして
全記事をまとめて下記にリンクしておきます。


きっかけ編
【Jimisen Project 番外編 Prototype part1】
http://avici.blog.fc2.com/blog-entry-336.html

スペック・試奏編
【Jimisen Project 番外編 Prototype part2】
http://avici.blog.fc2.com/blog-entry-337.html

引き渡し編
【Jimisen Project 番外編 Prototype part3】
http://avici.blog.fc2.com/blog-entry-338.html

本番デビュー・レビュー編
【Jimisen Project 番外編 Prototype part4】
http://avici.blog.fc2.com/blog-entry-339.html

池袋Admデビュー・あとがき編
【Jimisen Project 番外編 Prototype part5】
http://avici.blog.fc2.com/blog-entry-340.html

以上です。


自分のワガママ一心で造った一振りですが

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読んでいただきました方々
関わっていただきました方々

なにより

造らせていただいた『Jimisen』こと藤江さん

本当にありがとうございました!


そう思うわけです。

つじ
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